■初値がどうなるかは上場日の前気配のみぞ知るといった感じですが、慎重派は何といっても221億という資金サイズを不安材料視している模様です。これに対して強気派はテーマ性、業種、好業績、東証1部上場などから買い人気を集め、この程度の資金サイズなら初値は上がると踏んでいるようです。
■直近では中国系IPO:アジア・メディアのセカンダリー活躍がありましたが、こちらは吸収44億程度、この4〜5倍のサイズとなるチャイナにそのまま当てはめるはやや難があります。やはり好サンプルとして同じく200億級だったナインユーの上場中止が悔やまれますね。
■業種・市場無視の単純な吸収金額だけの判断ですが、直近の不動産関連のサムティ(約110億)とディアライフ(約6億)で考えてみます。両者とも下げのきつかった不動産関連で、サムティはもちろん、PER一桁のディアライフですら類似の棒下げで割安感が無くなっていた点は同じでした。しかし上場日は売り気配と買い気配で正反対でした。今の市場環境・地合いでは資金サイズの大小がいかに重要なファクターであるかわかりますね。また今年現在までの大型IPO、USJ、八千代銀行は共に小幅公募割れとなっています。
■また、初値時だけの話ではありませんが、アジアメディア、タケエイ、マネパなど初値後好調組は投信買いが入っていました。投信が組み込むような銘柄であるかどうかもキーポイントです。
■そして、これはちょっと予想不可能なことですが、世界的な株価調整不安があります。少々の不振程度ならかえって値動きのいいIPOに注目が集まったりもしますが、直近NYの高ボラティリティは懸念材料です。
■一方で強気派の視点でみれば、チャイナ・ボーチーのテーマ性、業種、業績を評価しているようです。東証1部上場でもあり、外国人人気が相当に高かった模様なので、上記の弱気材料を上回る買いを集める可能性も大いにありそうです。
■いまだにネット・SEOの国内IPOに対して、世界的な視野で見ると環境分野の注目度は極めて高いようです。少し前に香港に上場した中国高速伝導という、環境関連(風力発電用ギアボックス製造大手)のIPOは、公募価格の2倍の初値が付き今年一番の上昇率となりました。この辺からはチャイナ・ボーチーの外国人BB倍率は数十倍?だった(F子)というのも納得できます。
■蛇足ですが、東証は先月上旬、中国証券当局に北京事務所の開設を申請。審査厳格化で国内IPOは減少傾向、中国企業IPOに活路を見出だそうとしています。取引所にとっても極めて重要なIPOのようです。
■今年の吸収100億以上のIPO(サムティ除く)の平均騰落率は+3.3%で、リスクの割りにリターンの小ささが目立ちます。ただ一つ言えることは、初値が予想より上でも下でもそこからひと相場ありそうなことです。初値の上下を予想するよりは遥かに確率が高そうです。今回は直前のサムティで曲げたこともあって頭を冷やす意味でも静観することにしましたが、初値の状況をみながらセカンダリでのチャンスを探るつもりでいます。