IPO:インターメスティックの上場延期の影の隠れて目立ちませんが、今日はIPO:ニックスの仮条件が決定しています。目論見書上の想定価格1600円に対し、1200円〜1400円とやはりディスカウントしてきました。想定価格1600円でのPERは10.6倍でしたが、今回の値下げで仮条件でのPERは8〜9.3倍程度まで低下することになります。

　しかしニックスに限ったことではありませんが、もうPERヒトケタというだけでは大きな割安感とはなりません。もちろん業種による格差はありますが、例えば小売業で直近上場のシーズメン、今日は＋２万の大幅高で株価は28.1万、PERは約6.5倍。ちなみに公募価格は42万（PER9.8倍）でした。こうなってくると成長性があるとはいえPER14.4倍の47万で吸収26.6億のインターメスティックは延期で良かったのかもしれません。

　また今回の地合い悪に関しては、ちょっと根が深いものかもしれません。去年秋にも公募価格や初値が相次いで不調になり「IPO冬の時代」と言われましたが、原因は明白で、相次ぐ超大型IPOや公募増資による資金調達があまりにも巨額だった為です。ですから大型調達の過ぎ去ったあとは、年末プチ初値バブルがありました。それこそ去年秋は1000億〜2000億クラスの超大型でしたが、今年は200億クラスのキトーやチャイナボーチーがあった程度です。現状では大型資金調達を警戒する以前に大型IPOを出せない状況ですから、ちょっと出口が見えない印象もあります。それでもIPOに関しては、初値不調が連続すれば公募価格（仮条件）の大幅引き下げという奥の手がありますから、そのあたりに期待をつなぎたいところです。まずは久々の上場となるIPO：アークランドサービス（30日）とＧＮＩ（31日)の初値に注目ですね。

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