上場日 銘柄 公募価格 初値 上昇率
10/30 電算システム（東２） 850円 790円 −７.１％
10/27 リニカル（ＪＱ） 1000円 610円 −３９.０％
9/18 ＦＸプライム（ＪＱ） 1100円 900円 −１８.２％
8/5 アスコット（ＪＱ） 650円 600円 −７.７％
3/26 ＴＡＩＹＯ（東２） 150円 140円 −６.７％
3/19 グローバル住販（ＪＱ） 10.8万 7.8万 −２７.８％
3/19 オーシャンＳ（ＪＱ） 400円 360円 −１０.０％
3/5 ナノキャリア（マザ） 2万 2.7万 ＋３５.０％
2/27 モリモト（東２） 3400円 3210円 −５.６％
　　　　　　マネーパートナーズ
今年ＩＰＯの中で、公募価格が仮条件下限で決まったＩＰＯの初値結果を一覧にしました。以前の初値好調時でも・上限で決まらないＩＰＯのパフォーマンスは良くありませんでした。今年は地合いの悪さが拍車をかける形で、9社中8社までが公募割れをおこしています。

唯一割れなかったナノキャリアにしても、主幹事のシステムトラブルでネットからの売り物激減ために初値が高くなった、という特殊な事情によるものです。やはり過去の事例をみても最下限となると公募割れする確率がかなり高くなることが良くわかります。

直近公募割れした電算システムやリニカル、そしてこれから上場する内外トランスＬなどほとんどが、仮条件を引き下げた上に、最下限での決定となっています。ＢＢの価格調整機能が働くようになったともいえますが、最近のＢＢ結果からは
・最低限、指数が暴落したらその下げ分は仮条件に折り込んで欲しい。さらに、最近では類似銘柄より少々割安程度では納得出来ない、サプライズなまでの割安感がないとBB参加意欲が起きない。
・上場市場・業種・成長性・主幹事など以前の基準はほぼ通用しなくなっている。
・現地合いでは吸収5億レベルオーバーで微妙、10億円以上となると新興ＩＰＯであってもまず消化できない。
・リニカルのごとくＶＣ戦略見え見えのＩＰＯは、受け入れることを拒絶。
 こんなメッセージがくみとれます。

以前はBB参加者の甘さ(深く考えず上限でBB）と初値組みの厳格さ（フタを開けて見たら大幅売り気配）のギャップが目立つIPOもありました。上限で決まったトライステージなどは、初日は売り気配で値付かずでした。それに比べ最近では、大幅値下げの仮条件でも下限で公募決定だったり、前評判が最も高かったクロスマーケの上限BBを避けたり、とBB参加者のシビアな銘柄選別、価格志向が目立つようにようになりました。