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ｆｒｅｅｅ（フリー）：クラウド会計ソフト
今回は特に新聞等の上場観測記事があったわけではありませんが、ＩＰＯ候補として時々名前があがるｆｒｅｅｅ（フリー）というクラウド会計のベンチャー企業を取り上げて見ます。
東京都品川区の五反田に本社を構えるｆｒｅｅｅは、クラウド会計ソフトを手掛けています。従来、中小企業や個人事業主向けの会計ソフトには、弥生会計という大御所が存在します。かくいう私も、もう10年以上弥生会計を使って青色申告しています。
しかしながら、このｆｒｅｅｅは会計ソフトのクラウド化という新たな波にのって利用者を増やし、わずか3年ほどで６０万社超の顧客を獲得しています。
クラウド型の会計ソフトでは約43.7％とトップシェアで、２位の弥生（28.4％）に大差をつけています。通常、会計ソフトというのは、データの継続などから、同一の会計ソフトをずっと継続して使うのが普通。極めて継続性が高いビジネスです。（この点に目をつけて、かつて弥生会計を買収しようとしたのがホリエモンです）
この弥生王国の牙城を崩したというだけでも、ｆｒｅｅｅは一目に値するネットベンチャーと言えます。
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◆クラウド、ＡＩ、フィンテック
ＩＰＯの業種的人気となると単なる会計ソフト会社ではそこそこ人気程度ですが、ｆｒｅｅｅにはＡＩ関連という一面もあります。仕訳けなどの自動化にＡＩ（人工知能）の技術を活用し、操作性や業務効率を高めています。
さらにＯＢＣ（4733）やマネーフォワードなど協力して、クラウド会計から銀行の口座情報を直接照会するシステムを6月末に開発しています。このような技術は、金融とＩＴ（情報技術）を融合する「フィンテック」のたまもので、ｆｒｅｅｅはフィンテック関連でも有力ベンチャーとされています。
今年もIPO社数は多いのですが、テーマ性溢れる新鋭ベンチャーという観点では昨年より劣っている感もあります。
フィンテックやAI、仮想通貨などにしても盛り上がっているの既上場の銘柄ばかりで、IPOではほとんど登場していません。
そんな折、クラウド、AI、フィンテックのテーマ性を備えたｆｒｅｅｅがＩＰＯ承認となれば超絶の人気化は必至となるでしょう。あまり大規模にならないうちに上場して欲しいものですね。
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