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■新興企業の株式上場に「監査法人の壁」 解決策は (日経速報ニュース 4月15日)
新規株式公開(IPO)を目指すスタートアップ企業が「監査法人の壁」に直面している。東芝の不正会計を引き金に大手企業を厳しく監査することになり、スタートアップまで手が回らなくなっているからだ。このままでは「監査難民」が増え、日本の起業熱に冷水を浴びせかねない。ボトルネックはどこにあるのか。問題解決への道筋を探った。

不動産サービスのハウスマート(東京・中央)は2018年10月、IPOに向けPwC京都監査法人と契約した。それまで別の大手監査法人と協議し予備調査も2度受けたが、監査契約の直前に担当者が態度を急変させ、契約できなかった。

同社幹部は「監査法人の内部で審査を通すのが厳しかったようだ」と明かす。京都監査法人との契約でも大手証券の担当者から事業の将来性を推薦してもらうなど、様々な苦労があった。

「危うく監査難民になるところだった」。ITサービスを手がける都内のスタートアップの幹部はこう話す。昨秋に監査法人探しを始めたが大手からは断られ、6〜7社と折衝して中堅法人との契約にこぎ着けた。

IPOでは公認会計士による2期分の監査証明が必要。2〜3年前はスタートアップが複数の監査法人を競わせて選ぶ「買い手市場」だったが、立場は完全に逆転した。

背景にあるのは監査法人の人手不足だ。「東芝の不正会計を受け、大手企業が相次いで監査法人を代えている。大手からの受注を優先するため、IPOの監査は絞り込むしかない」(大手監査法人のIPO担当者)

別の大手法人の担当者は「管理体制が弱いスタートアップの仕事は受けられない」とも明かす。以前は管理体制が未熟な企業に会計士を送り込んで指導していたが、そんな余裕はない。一方でIPO準備企業からの引き合いは多く、業務量は3年前の2.5倍に増えているという。これがボトルネックの正体だ。

働き方改革も苦境に拍車を掛ける。以前は決算の繁忙期には深夜作業が当たり前だったが、ある監査法人は夜間になるとシステムを止め、仕事をできなくしている。

ジャパンベンチャーリサーチ(東京・港)によれば18年には国内で615社の未上場企業がベンチャーキャピタル(VC)などから1億円以上を調達したが、IPOは90社にとどまった。「19年は前年実績を下回るのではないか」との見方まで出ている。相次ぐユニコーン誕生に沸く海外とはまるで違う光景だ。(後略)



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