ラジオ日経や証券新聞などでも活躍されているJACKさん（ペンネーム： 東条駿介）の前著：虚像の巨匠 [ 東条駿介 ]の続編にあたる投資系小説になります。

詐欺により大金を失った億トレーダー邦夫、そして夜の街（風俗）に生きるホステス貴子の2人がメインプレヤーです。
いわゆる借名取引的な行為で一攫千金を得ようとするのですが、最後に裏切りが・・・・。物語の展開は早く、あっという間に引き込まれてしまいました。
終盤、銀行から大金を引き出し逃亡しようとするシーンがあります。作今の銀行は1千万単位の金額となるとたとえ本人が通帳+印鑑をもって行っても簡単には引き出させてくれません。そのあたりの描写もリアリティたっぷりで、いろいろ経験がないとかけない臨場感のあるストリーが展開されます。

文庫本なので税込み660円とお手軽価格です。イナゴ投資家、IPO、追証、インサイダーなどの専門用語が多数登場しますが、冒頭にしっかりした用語解説があるので誰でも楽しめる1冊となっています。